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年頭にあたって

2017.01.01

年頭にあたって 

 平成29年1月1日(日)

 

 昨年度は、海外ではイギリスのEC離脱に始まり、泡沫候補であったトランプ大統領候補が、まさかの大統領当選、国内では、熊本の大地震に、小池新都知事の誕生やリオ五輪の41個のメダル獲得等多くの話題がありましたが、歴史的な変革の年であった気がします。何かが大きく変化をした年として、記憶に残る気がしています。

 

 2017年はどんな年になるのでしょうか?

 

 昨年来私が懸念していることの大きなひとつが、日本における格差の拡大です。年末年始全く携帯以外の情報が隔離された私は、スマホだけが唯一の情報源ですので、何気なくYahooニュースを見ていたら、次のような記事がありましたので紹介します。

 

岡山県の公立高校、いわゆる進学校ではなく、生徒たちの進路は就職と進学で5050にわかれる高校である。4年制大学進学は少数だ。教室の一角で女性教員は1時間ほど生徒とその母親を説得していた。

 

「いまの成績なら国公立大学の進学を狙えますよ。どうですか」

 

「はぁ。いやまぁ大学ですか……」

 

「いけるなら大学を狙ったほうがいいですよ。その先の可能性も広がります」

 

「はぁ。でも先生、あと4年も勉強するんですか?」

 

普通に考えれば、地方で国公立大学を卒業すれば、就職やその先の進路で可能性は広がる。この教員が以前、勤務していた進学校の生徒たちなら、親も含めて二つ返事で目標として決まるような大学だ。それでも、反応は薄い。

 

そこで、気がつく。この生徒の親や親族に、大学へ進学した人はいない。進学校の生徒たちとはその時点で、価値観に根本的な違いがある。大学進学のイメージがわかず、高校と同じような教室で勉強する生活があと4年続くと思っている。

 

教員は取材にこう答える。

 

「進学校の両親はほとんどが大卒。この学校はシングルの家庭も多いし、親もほとんどが高卒。親の収入と学力格差が比例する問題はよく言われるけど、文化の違いもありますよ」

 

「大卒の家庭は大学のメリットを知っている。だから、最初から子供も進学させようとしますよね。でも大学のメリットを知らなかったら、進学のための貯蓄だってしない。学力以前に選択肢から消えるんですよ。

 

大卒と非大卒 それぞれ偏った「日本」が見えている。

 

「トランプ大統領誕生の背景には社会の分断が?」。散々、こんなセリフを聞いた。「分断」をまったくひとごとのように語っているが、日本にも分断は存在している。最大の分断、それが学歴だ。

 

大卒は大卒同士で、非大卒はそこでかたまり、それぞれまったく違う文化のなかで生活をしている。いってしまえば、違う日本社会で生きている。自分とその周囲の視点だけでみる「日本」はかなり偏っている可能性がある。

 

「日本社会をケーキで例えると、下半分はスポンジケーキで、その上にミルフィーユがのっているんですよ。下は非大卒で、上は大卒ですね。大卒の人たちは細かい階層にわかれていて、どこの大学を卒業したかを学歴だと思っているんですね。それは『学校歴』であり、学歴ではありません。大きな勘違いです」

 

「学歴分断社会」などの著作がある、大阪大の吉川徹教授(計量社会学)はこう語る。

 

大卒は勘違いしがち、学歴=学校歴ではない。 

 

大卒組は学歴をこんなイメージでとらえている。

 

1番上には海外有名大や東大がいて、その下に早稲田大や慶応大があって……。自分はどこの階層にいるのかな」。ミルフィーユのように偏差値別に大学名が並んで、自分は何番目の層、ランクにいるかを気にかける。

 

「社会にでれば学歴は関係ない」という言葉もミルフィーユの階層での話だ。ミルフィーユの中での学歴と、社会的な地位とが逆転したとき、この言葉はリアリティーを持つ。しかし、その下にスポンジケーキがあることは見えていない。

 

学歴分断は、ミルフィーユのなかで生活する人たちが、スポンジケーキの存在を無視したときに起こる現象だ。

 

吉川さんは高卒(=非大卒。データ上、専門学校卒を含む)と大卒の間にある分断を「ガラスの天井」と呼ぶ。

 

「日本社会を調査データからざっくりと見ていくと、2人に1人は非大卒です。大学の定員もありますので、今後もこの数字は大きく変わることはないと予想します」

出席した結婚式、そこが大卒ばかりなら偏った人間関係になっている

 

「ある式場で一つの部屋は大卒ばかり。もう一つの部屋は高卒ばかり。そんなことが現実に起きているわけです。それは、昭和の時代と異なり、学歴が再生産されるようになったからです」

 

学歴が再生産されていく。

 

かつて、昭和の時代には、自分たちは高卒でも、子供には大学をでてほしいというインセンティブが働いた。それは、社会全体が好景気で、上り調子だったからだ。

 

いまよりも次の世代で社会は良くなる、ならば子供には学歴をつけさせたほうがいい。しかし、現状はどうだろう。昔は少なかった大学も増え、大卒人口も増えた。なにより親も高学歴化し、大卒のメリットを知った世代が増えた。 

 

低学歴は自己責任、というウソ。

 

分断線が見えてくると「自分の学歴は自分の努力だけでつかみとったもので、低学歴は努力不足」という考え方がとても陳腐に思えてくる。そもそも、勉強に対する動機付けがまったく違う。

 

自分の学歴は、たまたま、そういう環境に生まれたことに大きな要因がある。

 

昭和の昔、「金の卵」といわれた高卒者にはこんな道が用意されていた。

 

大手の製造業、鉄道、電力やガスなどインフラ企業が用意した寮に大量の就職者とともに入る。ホワイトカラーが管理を担当し、ブルーカラーとして手を動かすのは高卒組。年を重ねると、社内恋愛やお見合いで結婚し、社宅に住み、家族が増え、やがて家を買う……。

 

中間層というのは「金の卵」的ブルーカラー労働者を指していた。しかし、いまは大卒ホワイトカラーが中間層だ。高卒ブルーカラーは下に押し下げられている。

 

ロスジェネ世代(バブル崩壊後、就職氷河期に直面した世代)以降は、うまく就職できても、景気一つで離職の危機にさらされる。

 

「格差」を押しつけられる高卒 下流、絶望……

 

吉川さんはこう主張する。 

 

大卒が偉くて、非大卒は下ではなく、翼の両翼と考える。大卒だけがうまくいく社会は、不安定どころか墜落しかねなない。

 

収入の大小ではなく、生活の基盤や安定が奪われるような格差を是正すること。これが必要なのだ、というのが、吉川さんの指摘だ。

 

キーワードは学歴分断社会から、学歴共生社会への転換だ。

 

「高卒者にだけ高いリスクを押しつける社会は、もう持たない」

 

「貧困と学歴が結びつくのは、学歴が足りないから、ではなく、貧困対策が足りないからです。そこを間違えてはいけない」

 

「例えば高卒の18歳を、いきなり流動化する労働市場にさらすのではなく、正社員として働いて、職能を身につけさせれば、社会にとって大事な力になります」

 

しかし、日本では学歴分断線を積極的につかって打ち切り対象者を決める。割りを食うのは、非大卒層だ。学歴分断を暗黙の了解にして、流動化を特定の「層」に押しつける。このままだと社会はますます不安定になっていく。

 

「繰り返しますが、学歴で上下をつけるのをやめるべきです。対策を考えるのは、大卒エリートの大事な役目ですが、そこで現実を見誤ってはいけないのだ、と強く言いたいと思います」

 

「高卒者にだけ高いリスクを押しつける社会は、もう持たない。特定の層だけが割りを食う社会から、共生への道を探るために知恵をしぼること。それこそがエリートの役目なのです」

 

このような認識で動いている政治家や経営者層等のエリートは、感じているのでしょうか?

 

昔のアメリカンドリームではないですけど、若者に希望がない社会は必ず破綻や暴動が起こります。

 

そんな社会に徐々になりつつある気がしています。

 

昨年面接で30歳台・40歳台の方を何名も面接して、感じたことと今回の記事、そして年末年始でのケニアでの経験です。

 

このまま日本が進めば、アメリカやケニアになってしまうのではないか?との不安が私には強く感じました。

 

日本社会の格差というか、階層の分断が身近に始まっていることを私は、驚いています。

 

しかしながら我々の業界にいると、格差なんて全くないというのが実感じゃないでしょうか。

 

塗料販売業や塗装業は、学歴や階層の分断は全く関係ありません。

 

学歴関係なく高収入を実現する方法には独立して高収入を目指すのか、手に職をつけるのか、経験を積むのかという3つのポイントが重要になります。

 

塗装業は、もろこれに当てはまります。又さらにいいことに資金がかかりません。

 

最近大手建設会社の協力会の役員は、塗装会社さんが多いと聞いています。

 

それだけ建設業の中でも、塗装業は余裕があると感じていますし、ここ最近の地元の塗装業者さんも業績がいい会社が多いです。

 

我々の主力のお客様である塗装業者さんで、高学歴なのは、特定の大手業者さんの2世・3世のみで、だいたいはたたき上げの現場上がりの社長さんが、主流だと思います。今でも塗装業は、腕一本気迫一本で、やっていける業界だからです。 

 

客層が、そのような層なので、我々が商いとしてやっていけるありがたさをつくづく感じています。

 

しかしながら、いろいろな変革の波はすぐそこまでやってきています。

 

酷い階級社会のケニアでも、あの配車サービスのウーバーが走り回っていました。

 

どんな時代の変革にも、会社を存続させなければなりません。

 

どうかこの1年も成長の年で有り続けられる為に、我々は努力していかなければなりません。

 

それには

 

① 顧客の数を増やすこと

 

② 既存顧客のシェアを上げること

 

③ 粗利益総額を上げること

 

④ 集金率を改善すること

 

⑤ 成長分野・拠点開設等前向きな投資を行うこと

 

⑥ そして一番大事なのは、どんな時代が来ても対応できるような人材を育て、成長させること。

 

それを踏まえ

 

今年のテーマを”精励恪勤(せいれいかっきん)にしました。  

          意味=全力を尽くして仕事や勉学に励むこと。

   「精励」は全力で物事を行うこと。

   「恪勤」は真剣に物事を行うこと。

=苦境を脱し再び脚光を浴びること。

 昨年度は、若手社員の成長やインフラ需要の受注等が重なり、業績も改善してきました。残りの半期も大型改修案件が多数有り、再び成長軌道へと全力で進む覚悟を示しました。

 毎年同じ事を言っていますがどうか昨年と同様にまずは、社員はもちろんそのご家族すべてに無事で安全で健康に留意して頂いて、後は社業発展の為、自分自身の向上の為に全力で、社業に取り組まれることを念じまして、年頭の言葉とさせて頂きます。1年間宜しくお願い致します。又ともに頑張ってゆきましょう。

 

テーマ 精励恪勤(せいれいかっきん) 

 

サブテーマ やってみなはれ!

 

最近の年初のテーマ

 

2016年            枯木竜吟(こぼくりょうぎん)

 

2015年            臥薪嘗胆(がしんしょうたん)

 

2014年            行動ーBrave Step 2014

 

2013年            進化

 

2012年            環(わ)

 

2011年            社員満足度(ES)の向上

 

2010年            革新と挑戦

 

2009年            NEXT50

 

2008年            新たなる進化へ

 

2007年            突破の精神

 

2006年            人格の向上

 

2005年            明日を拓く

 

2004年 好機到来

 

2003年 内からの改革ー全身全霊全力

 

2002年 危機に克つー4つの誓いー

 

2001年 温故知新ー新世紀への誓い

 

2000年 英知の創造

 

1999年 オンリーワン運動

 

1998年 自己責任による成長

 

1997年 率先垂範

 

1996年 自己変革と挑戦の年

 

1995年 ゴーゼロ作戦

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